調査業務
当社は開発コンサルタントとして、世界各国において調査業務を実施してまいりました。調査業務は主に開発途上国向けの日本政府による無償資金協力事業実施のための調査ですが、世界銀行など国際援助機関からの調査依頼や、国内の研究機関や一般企業からの調査依頼にも対応しております。調査業務の実績はこちらからご覧頂けます。
開発途上国における調査業務では、気象・水文・防災の分野に主軸を置き、長年にわたり気象レーダーを始め、自動気象観測、航空気象観測、河川水位観測、波浪観測、ウィンドプロファイラなどの観測システム、予警報業務支援システム、通信システム、高性能計算(High Performance Computing: HPC)システム、気象衛星データ受信システムなど気象・水文業務関連のシステム及びそれらを繋ぐ各種通信システムなどの整備や気象・水文・防災関連施設の建設に関する豊富な調査業務経験を有しております。
調査にあたっては、機材、建築、気象・水文・防災、ICTなどの専門知識と経験を豊富に有する各技術者がチームとして連携し、日本との文化や宗教の違いや安全面などに留意した上で、効率的で質の高い調査業務の実施を心がけております。
設計(基本・実施)・積算業務
日本政府による無償資金協力事業実施のための、機材・通信・建築・建築設備などの設計、事業実施計画の策定及び事業費の積算業務を行っております。設計にあたっては、安全面や習慣などを含む現地事情、被援助国側の運用維持管理に必要な予算や職員の技術レベル、そして性差のない人材活用などを考慮した上で、地球に優しい太陽光や風力などの再生可能エネルギーを積極的に活用し、被援助国側の利便性や持続性に加え、環境負荷の低減も考慮したバランスの取れた設計を実施しています。また日本の社会基盤であり且つ高い技術力を有する国内企業が事業に貢献できるよう、日頃より積極的に情報収集を行い設計時の参考としております。積算業務においては、プロジェクト完了時までの長期的な視点において、各種基準やガイドラインなどに則した適切な積算を常に心がけております。
工事監理業務
気象・水文・防災関連事業の工事監理業務を長年にわたり実施してまいりました。無償資金協力案件の実績はこちらからご覧頂けます。
工事監理業務においては、コンサルタントとしてイニシアティブをとり、施工業者任せにしたり回避したりするのではなく、現地で発生した課題に積極的に関与し、共に解決する姿勢を貫くことで、被援助国側実施機関や施工業者からの信頼に加え、高い技術力の維持が得られているものと自負しております。開発途上国では、不安定な社会情勢などが要因となり現地調査以降に現地事情が変化し、設計変更が必要となる場合もありますが、被援助国側実施機関及び施工業者との協議のもと、適切且つ柔軟な対応を心がけております。
技術移転業務
無償資金協力事業では、機材・施設の整備が終わりではなく、その後の持続性の確保が重要なポイントとなります。整備された機材や施設が長期にわたり活用されるためには、被援助国実施機関が機材の維持管理及び活用方法を十分に習得することが必須であることから、ソフトコンポーネントという無償資金協力事業のスキームを活用して様々な研修を実施しております。更に、専門性の高い内容を長期にわたり被援助国実施機関に伝授するための技術協力のスキームもあり、当社は複数の技術協力案件を通じて、被援助国実施機関の技術力の向上と持続性確保にも貢献してまいりました。技術協力案件の実績はこちらからご覧頂けます。
研修を担当する当社社員は、研修分野の専門性と豊富な経験に加えて、JICA海外協力隊にて長期にわたり開発途上国に根ざした生活と技術移転を行った実績を有しており、各研修参加者の技術レベル、語学レベル、専門知識レベルなどに歩調を合わせ且つ現地事情に配慮をしながら研修内容、進捗、話す速度などを調整し、技術移転を実施しています。また当社はジェンダー平等を念頭に、職員が性差なく研修への参加及び業務での活用の機会が得られるよう働きかけることで、被援助国実施機関の持続性の確保を促進し、援助により整備された機材や施設が長期にわたり活用されるよう最大限の配慮を行っております。